ジョン・ポリス・スプラッターズクラブ

城戸が2022年に観たスプラッター映画

罰ゲーム(2006)

f:id:sh_s_sh_ma:20220403211303j:plain

 

バンに乗ってキャンプ場に向かう若者たちの車内でのバカ騒ぎから、道案内を頼んだ怪しげなジジイに「そこには行くな」と警告を受けるという一体何度見たか分からないオープニングは凡庸そのもので、”双子”がキーワードとなりそうなのは少しばかり個性的かも知らんがなんで俺はまたこんなものを観なきゃいけないんだよ、休日やぞ、雨やぞと被害者意識全開にとても地元の親には見せられないような行儀の悪い体勢で鑑賞していると、散り散りになった5人の若者の行動を、ジョギングをしている1人がまるで点を線で結ぶように目撃していくというなかなか面白い語り方に「おや」となった。

 

少し姿勢を直したところで殺戮が始まり、殺人鬼がツルハシを持って被害者を追っかけまわすのを眺めていると、物理的な殺害や森に仕掛けられた罠で次々に血祭りにあげられていく様に徐々に私のボルテージも上がっていき、小型犬をグチャッと踏みつぶしたところで「これはすごいぞ」と勃起を果たしたんである。

 

ツルハシを連射するという仕組みのまったく分からない装置の登場が本作のハイライトであろうが、その他の細かなアイデアがずいぶんと鮮やかに決まっていくので楽しい。死体の口からウィーンとCDが出てきたり、木に吊るされた犠牲者が振り子の要領で走ってる車の前に投げ出されたり、大量の大麻をいっぺんに吸わせたあとみぞおちを殴って大量の煙を吐き出させたりする。こんなもの眼福以外の何物でもない。

 

死体小屋だって出てくるし、”双子”というテーマに即したあの死に方も喝采モンだし、クライマックスはまたしても『悪魔のいけにえ』そのものでありながら、さらにインモラルなアイデアが加えられているうえ、ある人物の死亡シーンではうかつにも涙ぐんでしまった。いや、中盤以降はホント褒めるとこしかない。ファイナルガールの勇姿もたまものである。サイコーした

 

最初のクレジットで「同姓同名だろう」と思っていたブレイク・ライヴリーも終盤でしっかり登場するし、クリスピン・グローヴァー(ジョージ・マクフライ!)もずいぶんと出ずっぱりだったので嬉しかったですわ