ジョン・ポリス・スプラッターズクラブ

城戸が2022年に観たスプラッター映画

ホムンクルス/新種誕生

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『パペット・マスター』シリーズなんかでも監督として知られ、近年はB級ホラーを量産しまくっているプロデューサー、チャールズ・バンドによる1997年のホラー・コメディ。結局こいつらは何なんだよ、と言わずにはいられない謎の生命体4体と、一緒に屋敷に閉じ込められた6人の人間との戦いを描く。

 

謎の生命体、いわばクリーチャーと人間の戦い、という単純な図式ではなく、生物標本の収集家同士がライバルより先にクリーチャーを手に入れようと内輪で揉めていたり、裸の上に革ジャンを羽織っているにも関わらずどれだけ動いても乳首が見えないヒロインの乳首の見えなさなど、ユニークな点はあるものの、肝心の殺人劇が始まってからは死ぬほど単調でグロ描写も皆無。クリーチャーの造形や動きは大変すばらしかったので、その他はもう息切れしながら作っているんだろうとさえ考えれば、それなりにアイデアはあるし、そもそも私はあのクリーチャーたちを「かわいい」と思ってしまっているから、「かわいい」と思わせた映画の勝ちというか、そんなクリーチャーの魅力や、もはや相手の剣に自分の剣をぶつけるという謎の競技に変わり果てている冗談みたいなチャンバラも含め、観ている最中の多幸感というものはひとしおでしたね。